AGA治療の新薬「デュタステリド」と男性型脱毛症診療ガイドラインで推奨度Aとされる「フィナステリド」の違いとは

男性に多く見られる頭髪の症状として、男性型脱毛症があまりにも有名ですが、この症状はAGAの名前でも有名なものです。日常生活で改善できる場合があるものの、進行性の薄毛の症状であることから、できるなら病院で治療を行うのがおすすめです。その際に使われる治療薬として、ザガーロというものが最近になって登場していますが、従来の治療薬との違いが見られるのが特徴です。従来のAGAに対する治療薬としてすすめられてきたのが、男性型脱毛症ガイドラインで高評価を獲得している、フィナステリドという成分です。男性型脱毛症ガイドラインでは、Aランク~Dランクまでの評価が公表されており、Aランクが最も有効性が認められており、安全性が高いものとして推奨されているものになります。フィナステリドがこのAランクに該当していることから、多くの男性向けの薄毛治療の現場で標準的に取り扱われています。この成分には薄毛の原因となる、5α-還元酵素を阻害する働きが認められており、この還元酵素と結びつくことで毛が成長せずに抜け落ちる状態を作り出す、悪玉男性ホルモンのDHTの発生を同時に抑えることができ、結果的に症状の進行を遅らせたり、抑えたり出来るようになるのが優れた部分です。

一方のザガーロですが、これは治療薬の名称であり、有効成分としてデュタステリドが使われているのが特徴で、国外の一部の地域ではすでに薄毛治療に使われていた成分ではあったものの、日本国内においては2015年9月にようやく承認を得られたもので、実際に販売が開始されたのが2016年6月です。デュタステリドもフィナステリドと同じように、悪玉男性ホルモンのDHTの発生を抑えることで治療効果を発揮してくれるものですが、Ⅰ型Ⅱ型という2種類の5α-還元酵素を阻害する働きに違いが見られます。

同じ5α還元酵素阻害薬には先行薬であるフィナステリドがあります。AGAに対する作用機序は似ていますが、フィナステリドが「II型」の5αリダクターゼのみに作用することに対して、デュタステリドはどちらにも作用することがわかっているため、フィナステリド以上の効果を期待することができます。

デュタステリドの効果および副作用について

従来使われていた成分では1種類の還元酵素しか阻害できなかったため、高い改善効果があらわれるものの、効き目が弱かったり、全く効果が得られない人も中には存在しました。デュタステリドはより多くの男性型脱毛症の原因を抑えられることから、今まで効果が実感できなかった人に対しても効き目が期待できるようになったり、薄毛の進行を抑えたり遅らせるだけの効果に留まらず、発毛効果を期待できるという優れた機能を持っているのが特徴です。しかし現在のところ、デュタステリドは男性型脱毛症ガイドラインで評価がされておらず、人によっては不安に感じられることもあるでしょうが、男性型脱毛症ガイドラインはザガーロが承認されるより前の古い資料が公開されていることから、あまり心配するような問題ではありません。厚生労働省から認められた治療薬であり、フィナステリドと同等の効果と安全性、もしくはそれ以上の力を持っているため、Aランクと同じ水準にあると判断しても問題はありません。処方を開始している病院が増えてきていますので、AGAの症状があまりにも辛かったり、今のうちに食い止めておきたいなら、まずは来院して診断を受けてみることをおすすめします。

ザガーロに含まれるデュタステリドには、Ⅰ型Ⅱ型の2種類の5α-還元酵素を抑える効果がありながら、従来の治療薬と同じように利用できるのが大変便利で、ぜひとも使っていきたいものです。一方で、副作用に関しても同様のものが存在しますから、取り扱いには注意してください。未成年や女性では使えない治療薬です。特に妊娠の可能性がある女性、妊娠中や授乳中の女性が使うと胎児の生殖機能に異常があらわれるリスクがあるため、絶対に使用してはなりません。割れた錠剤に触れるのも危険だとされています。とはいえ、正しく使えばあまり副作用を気にすること無く使えるものですので、安心しましょう。

男性型脱毛症診療ガイドラインを発表した日本皮膚科学会とは

日本皮膚科学会は、東京帝國大學教授土肥慶蔵博士の提唱により明治33年12月に創立され、今日の皮膚科学の進展や診療システムなどの形成を図っています。
皮膚科の研究や教育、診療などに真摯な努力を重ねた事、湿疹を初めとして皮膚炎やアトピー性皮膚炎、皮膚悪性腫瘍と言った診断や治療について寄与を行い日本国内においてのハンセン病や梅毒などの性感染症と言った治療および撲滅に多大な貢献が行われています。
昭和49年より、国内での難病対策を目的とした皮膚専門医を中心とした研究班を設け、皮膚結合組織疾患、自己免疫疾患、神経皮膚症候群など幅広い分野の研究を行い、診断基準や治療ガイドラインの策定を行っており、昭和57年に入ると、東京で国際皮膚科学会を開催し、世界の皮膚科学会の中での主導的な役割を持つようになったのが日本皮膚科学会の主な沿革です。

 

日本皮膚科学会が定めた男性型脱毛症診療ガイドラインは各種皮膚疾患の診療ガイドラインの一つであり、治療方法を選定する際に利用すると言う目的、最善と思われる診療を提示すると言う目的があり、現在2010年度版として一般公開が行われています。
男性型脱毛症診療ガイドラインの中では、ガイドラインの概略、疾患概念・病態と診断、治療と言った構成になっており、ガイドラインの概略の中では男性型脱毛症は思春期以降に始まる症状であり、症状は徐々に進行する脱毛症、外見上の印象を大きく左右する事からも社会的な影響は大きく、男性型脱毛症に有効とされる外用薬や内服薬の育毛剤の開発が行われており、診療の中でもこれらの医薬品が積極に使用されているものの、専門医の立場からは無効となる科学的根拠に基づかない治療法が社会的に横行していること、向こうは治療法を漫然し続ける患者も少なくないなど、ガイドラインを策定した背景や目的が最初に記されています。
無効な治療法を続けていても、男性型脱毛症の症状を抑える事は難しい事などから男性型脱毛症診療ガイドラインが策定されたという背景になるわけですが、科学的根拠に基づいた治療法を選び出した上でガイドラインが作成されているため、診療を行う医師と治療を受ける患者の双方にとって、標準的な治療法を促進させる効果を期待することが出来るようになります。
アメリカなどでは既に診療ガイドラインが作成され一般公開も行われていると言いますが、人種、医療制度、社会的な背景等に大きな違いがあること、そして日本人向けとしてそのまま利用する事が困難であることから、日本人に合う標準的な治療法を選定した上で男性型脱毛症診療ガイドラインが定められているのが特徴です。

 

男性型脱毛症診療ガイドラインを作成した日本皮膚科学会ではガイドラインの中で疾患概念・病態と診断と言った事項で、男性型脱毛症がどのようなメカニズムで脱毛症が起こるのか、原因はどのような事で、治療法には何が最適であるのかが定められています。
日本皮膚科学会のガイドラインには蕁麻疹診療ガイドライン、円形脱毛症診療ガイドライン、皮膚悪性腫瘍診療ガイドラインなど幅広い疾患のガイドラインが定められているのが特徴で、一度作成が行われたガイドラインでも現在修正中と言った具合にガイドラインの内容が見直しされる事も在りますし、見直しが図られている間は閲覧が出来ませんが改定が行われる事で改訂版として一般公開が行われるようになっています。
また、男性型脱毛症診療ガイドラインの中のガイドラインの位置づけでは、日本皮膚科学会が現在の日本国内における男性型脱毛症の標準的治療試案として策定されたものだと言う事が謳われており、患者に対し、特有な背景、病態に配慮しながら最適な治療法を提供することを重要としていると定めています。

男性型脱毛症診療ガイドラインで推奨度Aの評価を得ているミノキシジル外用

男性の薄毛の大半は、生え際部分が後退して頭頂部が軟毛化するという男性型脱毛症(AGA)と呼ばれる症状で、思春期以降に分泌量が急増する男性ホルモンの一種テストステロンがⅡ型5α還元酵素に変換されて出来るDHTという物質が前頭部から頭頂部にかけての毛根の内部にある毛乳頭細胞のレセプターと結合したことにより、通常であれば2年から5年程度は持続する毛母細胞の成長期が半年程度にまで短縮されてしまい、皮脂の分泌量も急増することにより短い状態で抜けてしまうという内容です。

 
この症状に見舞われる割合は国や地域により異なっていますが、日本人男性の場合は20歳代の後半から30歳代にかけて著明で全体の約30パーセント程度と考えられており、毛乳頭細胞のレセプターの感受性が発症率に関係していると推測されています。

 

頭髪は漢方では血の余りと表記されるように、基本的には生命活動を行うために使用した栄養素の残りの部分により構成されるので、仮に全ての頭髪がなくなったとしても健康へ悪影響が及ぶようなことはなく、急性の円形脱毛症などのごく一部の症状を除いては医療機関では治療の対象としては認識されていませんでした。しかし、外見のイメージを大きく変えてしまうので深刻な悩みにつながるケースもあり、実際に多額の費用をかけて科学的な根拠が一切ない民間療法を受けている人も少なくはありません。
この様な状況を改善するために、皮膚科学の社団法人の日本皮膚科学会が2010年に発表したのが男性型脱毛症診療ガイドラインで、標準的治療法を促進するということと科学的根拠に基づいた情報を選び出すということを目的としています。この日本皮膚科学会による男性型脱毛症診療ガイドラインでは、行うよう強く勧められるという意味のA、行うよう勧められるというB、行うことを考慮しても良いが十分な根拠がないC1、根拠がないので勧められないC2、行わないよう勧められるDの5段階の推奨度により、育毛剤に配合されている成分や薄毛治療を分類しています。その中で最も高い評価を得たのが、男性型脱毛症の内服薬のプロペシアとアメリカでは20年以上も前から薄毛の治療薬として使用されてきたミノキシジル外用で、共に行うよう強く勧められるという推奨度Aに分類されています。

 

ミノキシジルは元々は降圧剤として開発された成分であり、後に脱毛症に対しての改善効果を期待されたことで薄毛の治療薬として使用されるようになったという経緯をたどっており、最も最初に販売されたのがロゲインです。そして、日本製のミノキシジル外用として知られているのがリアップで、こちらは使用感において優れているという点が特徴です。また、角質層浸透させる成分や成長因子などミノキシジル以外にも工夫を施しているのがポラリスです。

 
これらのミノキシジル外用を使用すると初期脱毛という減少に見舞われるケースが報告されていますが、これは頭髪の成長サイクルが正常化する際に起きる一時的な症状であり、大抵は1カ月程度で収まるのでそれほど心配する必要はありません。これは、休止期や退行期で停滞していた頭髪が成長期に移行したことにより、新しく作られた頭髪により押し出される様な形で抜けてしまうという内容で、しばらくすれば頭髪は健やかに成長することになります。この様に、非常に高い効果が期待できるミノキシジル外用の作用機序については現在でも明確に解明されたわけではありませんが、毛乳頭と毛母細胞という頭髪の成長に関与している部分を活性化することにより発毛を促進させると考えられており、頭髪以外にも作用するので体毛の増加という副作用が報告されています。

男性型脱毛症診療ガイドラインとは

男性型脱毛症、いわゆるAGAの治療には、飲み薬や塗り薬、注射などさまざまな薬剤を使用したり、自毛や人工毛の植毛や成長因子の投与などさまざまな治療が試みられていますが、種類が多すぎて患者にとっては結局どれが自分に最も適した治療であるのかということが判断つきにくいですし、医師にとっても客観的に見て、度の治療方法が副作用が少なく、有効なのかということが分かりにくいといったこともあります。そのため、日本皮膚科学会が毎年発行している男性型脱毛症診療ガイドラインを指標としているクリニックがたくさんあり、こちらでの推奨度を見ることで、ある程度効果が期待できる治療を絞り込むことが可能になります。

 

 

男性型脱毛症診療ガイドラインでは、幅広い種類の男性型脱毛症の治療に関して推奨度が分けられていますが、A(強く行うことを勧められる)、B(行うことを勧められる)、C1(使用することを考慮してもよいが、十分な根拠がない)、C2(根拠がないため使用を勧められない)、D(強く行うことを勧められない)の5段階となっており、広く使われている治療法や育毛剤などに関しても、その構造や治療の仕組み、有効成分などによって評価が異なっています。外用薬として使われている成分も多種多様ですが、その中でC1評価になっているt-フラバノン外用とはどういったものかというと、花王が独自に開発した育毛成分です。この成分には髪の毛の成長や発毛を促進させる毛母細胞を増殖させて髪の毛を太く丈夫に育てていったり、抜け毛の原因である物質を抑制したり、抜け毛の量を減らすといった作用が認められており、また、価格も安価なため市販の育毛剤やクリニックで処方されている薬剤に良く配合されていますし、幅広く使われているにもかかわらず、重大な副作用が認められないということから、使い勝手の良い成分として知られています。
ただ、もともとが企業で開発された成分ということもあり、信頼できる機関できちんとした試験を行われているケースが少なく、ガイドラインの評価としてはC1に留まっています。今後も人気の高い成分として現在よりもさらに幅広く使われるようになり、その有効性が確認できるかどうかを信頼できる機関が正式に調査するようになれば、ガイドラインの推奨度も高くなる可能性もあります。現時点では、ガイドラインでの評価も高いミノキシジルなどの他の有効成分と一緒に使うこともできますので、クリニックで処方されている育毛剤などに配合されていることも多く、どれが実際に有効だったのかというのは判断しづらい状態になっています。利用者にとっても、使われている成分やその割合などは理解せずに、気づかないうちに使用しているケースも多いですので、今の段階ではt-フラバノンが誰にでも発毛効果があるということは言い切れませんし、人によっては合う、合わないもあります。そのため、ガイドラインがあるとは言っても、実際にはクリニックで検査をした上で医師と相談してから治療法を決めていくというのが良いでしょう。

 

 

近年、男性型脱毛症の治療として用いられている薬剤や有効成分は、そのほとんどが副作用も少なく安心して使い続けることができるものになっていますので、長期的な利用が可能になっています。一度治療をすると抜け毛の進行が止まるHARG療法などもありますが、ほとんどの治療が中断すると抜け毛が進行してしまうものですので、利用するときにはできるだけ安全性が高く、抜け毛の改善が見られるものを選ぶようにすることをお勧めします。また、費用面でも自由診療で高額になりますので、予算やスケジュールを良く検討しましょう。

「C1」の塩化カルプロニウム外用とは

男性型脱毛症は主に男性に見られる頭皮における脱毛の状態を指しAGAとも呼ばれます。男性の頭皮の脱毛は古くから男性の悩みでもあり、その発生の構造も近年ではかなり解明されており、より効果のある薬も登場していますが、それ以前としてさまざまな育毛剤などが販売されています。特に育毛剤の多くは科学的な裏付けがないものも多くあり、また中には皮膚に重大な悪影響を及ぼすものもあるなど問題のあるものも多くあり、特に男性型脱毛症に対して効果が認められたミノキシジルの登場により、科学的に実証されたものとそうでないものを専門的にわかりやすく評価したのが日本皮膚科学会が発表した男性型脱毛症診療ガイドラインです。

 
男性型脱毛症診療ガイドラインでは、5段階評価となっており、上から「A」「B」「C1」「C2」「D」となっています。このガイドラインの対象となっているのは、20代から40代の若い男性で生え際の後退や頭頂部の薄毛などに対しての有効性の有無となっており、Aでは強く勧められる、Bは勧められる、C1は考慮していいが十分な根拠なし、C2は根拠なく勧められない、Dは行わないように勧められるとされます。なお、Aに分類されているのは「ミノキシジル」で、C1では「アデノシン」や「t-フラバノン」、「塩化カルプロニウム」、「サイトプリン」、「ペンタデカン」、「ケトコナゾール」などが分類されています。塩化カルプロニウム外用とは、C1に分類されるので、根拠は乏しいものの考慮しても良いとされる発毛のための有効成分といえますが、塩化カルプロニウム外用は、もともとは胃の働きを活発化して胃液の分泌を高める効果があり内服薬としては慢性胃炎や胃下垂の薬として使われていましたが、一方で外用薬としては抜け毛症の薬として使われているものですが、発毛に至る仕組みとしては、局所血管拡張作用があるためで、外用薬として頭皮に散布することで、血管を拡張して血液の流れを良くし、その結果、発毛に必要な栄養が乳毛頭に届きやすくなり、抜け毛防止や発毛促進を行うというものになります。ただし個人差が大きいため、ミノキシジルなどに比べるとややその効果は限定的といえます。

 
一方で、副作用もあり血管拡張作用にともなう発汗やそれにともなう悪寒やほてりなど、薬剤による頭皮の異常として、発疹や発赤、腫れ、かぶれ、かゆみなどがあり、また場合によっては吐き気や嘔吐といったものも現れる可能性がありますし、特に血管拡張作用がある薬ですので、心臓病や高血圧などの循環器に持病がある人には、使用する前に医師または薬剤師に相談するのが無難です。なお、塩化カルプロニウムが含まれている薬としては、フロジン液があります。フロジン液は脱毛症や白斑用の薬であり、1mL中塩化カルプロニウムを50mgを含有している、緑色のアルコール性外用液です。添加物としてはプロピレングリコール、dl-リンゴ酸、水酸化ナトリウム、エタノール、黄色4号(タートラジン)、青色1号、香料などが含まれています。このフロジン液は、濃度が高いため医師の処方が必要であり、気軽にドラッグストアなどで購入することはできませんが、円形脱毛症などの抜け毛症の症状があれば、保険適用対象の医薬品なので安く入手することが可能です。

 
一方で、フロジン液ほどの濃度はありませんが、塩化カルプロニウムが含まれている育毛剤として第一三共ヘルスケアが発売している育毛剤の「カロヤン」シリーズがあります。カロヤンでは1%の塩化カルプロニウムが含まれていますが、「カロヤン ガッシュ」では2%に増やされており、血行促進作用が強化されています。

C1レベルのt-フラバノン外用とは

日本皮膚科学会では男性型脱毛症診療ガイドラインを発表しており、男性型脱毛症に悩む人々の治療に役立てられており、男性型脱毛症診療ガイドラインには5段階評価と言うものが有ります。この男性型脱毛症診療ガイドラインにおける5段階評価は、薄毛治療の推奨度と言うものを、A、B、C1、C2、Dの5段階で評価を行っているもので、5段階評価の分類基準と言うのは、Ⅰ~Ⅵまでのエビデンス根拠のレベル分類、A、B、C1、C2、Dの5段階の推奨度の分類により定められています。

 
因みに、薄毛に悩む人は推奨度の分類の内Aの段階から進めて行くと良いと言われており、Aと言うのは行うよう強く勧められるものであり、少なくとも1つの有効性を持つレベル、もしくは良質のレベルⅡのエビデンスを持つ事としており、ミノキシジルやフィナステリドなどを利用して薄毛の治療を進める事が良いと言います。同様に、分類のBは行うよう勧められるというもので、自毛植毛術などの治療法で行い、分類のC1は、行う事を考慮しても良いけれども、十分な根拠を持たないと言う意味を持ち、アデノシン、t-フラバノン、塩化カルプロニウム、サイトプリンおよびペンタデカン、ケトコナゾールと言った成分が有効であると言います。

 

 

t-フラバノン外用とは、国内のメーカーでもある花王が開発を行った成分であり、西洋オトギリ草エキスから抽出したティージーエフベータワンの阻害物質アスチルビンを発見し、この成分を安定化させたものがt-フラバノン外用になり、直接的な脱毛防止効果を持つと言われているのです。また、男性型脱毛症治療ガイドラインにおいて、t-フラバノン外用での治療は男性及び女性に対して行う事を考慮しても良いけれども、これには十分な根拠を持たないと言うC1のレベル判定になっているのが特徴です。これは、花王が独自に開発を行った成分であることや、研究や実験が少ない事、時間的な実績が少ないなどの理由から十分な根拠を持たないと言うレベルに判定されていると言われているのです。

 

 

t-フラバノンの発毛の効果について言えば、有効性を示しているエビデンスレベルの高い試験を持つ反面、数が少ないと言いますが、副作用が軽微な点も考慮しなければなりませんので、外用薬を利用した治療法として推奨されており、有効成分により男性型脱毛症の効果を持つと言います。但し、女性に対する有益性というものは不明確だと言いますが、これは女性の薄毛の仕組みと男性型脱毛症の仕組みが異なることや、薄毛の構造などが異なることなどからもこのような事が言われているのだと言います。

 
AGAとも呼ばれる男性型脱毛症は男性ホルモンによる影響であると言いますが、女性にも男性ホルモンがあるのですが、これは薄毛への影響を起こすものではなく、女性の薄毛は女性ホルモンによる影響であり、男性型脱毛症は男性が発症する薄毛だと言います。AGAの薄毛と言うのは、遺伝子により男性ホルモンの一種でもあるテストステロンが5αリダクターゼによりジヒドロテストステロンと呼ばれているDHTに変化する事で、DHTがヘアサイクルを乱し、太く長く伸びる髪の毛を途中で抜け落ち薄毛が生じる事になるという特徴を持つのです。

 
男性ホルモンのテステステロンが5αリダクターゼと呼ばれる酵素の働きで、DHT(ジヒドロテストステロン)に変化をし、DHT(ジヒドロテストステロン)は髪の毛に有害と言われているタンパク質のTGF-βを作り出すのです。TGF-βは髪の毛の成長期のサイクルを阻害し、カスパーゼと呼ばれている、自殺酵素を活性化させてしまい、毛母細胞の活性化を阻害する事で髪の毛が育つことなく抜け落ちると言うのが、男性型脱毛症の抜け毛のメカニズムになるのです。

C1判定のアデノシン外用とは

AGA治療を行うときに、詳しい治療の内容や推奨度などが書かれている男性型脱毛症診療ガイドラインは多くのクリニックで医師が指標として用いています。このガイドラインは日本皮膚科学会が作成しているものですので信頼性がありますし、どんどん新しい治療法も取り入れて比較検討していますので、今後クリニックでどういった治療を導入するかという判断基準としても役に立てられています。このガイドラインでは、推奨度はA~Dに分かれており、Cが1と2になっていますので、全部で5段階評価となります。順に強く勧められる、勧められる、行うことを考慮してもよいが、十分な根拠がない、根拠がないので勧められない、強く勧められないという推奨度になっていますが、個人差もありますので、D判定になっている治療法を行っているケースも少なくありません。このガイドラインは毎年新たに作成されており、新規導入された治療などに関しても推奨度をつけるようになっていますので、最新式の治療を行っているクリニックでも重宝されています。

 

 

この中で、C1の十分な根拠がないという推奨度に分類されているアデノシン外用とは、AGAの原因に大きく関与しているテストステロンの分泌量を抑制させる効果があり、有効成分が毛髪成長を司っている毛乳頭に直接作用して、発毛促進因子(FGF-7)の生産量を高めて発毛を促進すると同時に、産毛のように細くなってしまった髪の毛を太く丈夫な髪に成長させるメカニズムを補助します。アデノシンは長期的に使用しても副作用がほとんど見られないことから、安全性の高いAGA治療としても注目を集めていますし、ホルモンバランスの乱れによって起こるヘアサイクルの短縮化を正常な状態に戻すことができますので、長期的に見ても髪の毛を増やしたり再生させる治療が利用できなくなるといったリスクを抑えることができます。

 
アデノシン外用が、このように安全性が高く、臨床試験でも高確率で発毛しているといわれているにもかかわらず、十分な根拠がないと評価されるC1になっているのには、AGAの発症原因が一つだけではなく、複雑な要素が絡み合って発症している可能性も高いということも関わっています。 民間企業でもアデノシンを使用した育毛剤などを使用しているメーカーは少なくありませんが、クリニックでの治療に使えるほどには信頼できる機関で試験されているケースが少ないということから、現時点では一般的には効果が高いと認められるものの、治療として実際に使えるかどうかというところまでは判断がつかない状態です。しかし、今後信頼できる試験を繰り返した結果も高い発毛作用が認められたという場合には、さらに評価が高くなる可能性もありますので、特に問題なく使うことができ、自分で抜け毛や薄毛が改善されたと感じられるのであれば、ガイドラインの評価はあまり気にせずに市販の育毛剤などを利用したり、クリニックで継続して治療を受けるようにするのも良いでしょう。

 

 

このように、ガイドラインでは発毛を促す仕組みがきちんと判明していたり、使用されている薬剤の構造や安全性が確立されている場合であっても、推奨度が低い治療もあります。実際に検査を受けて、自分の体質や抜け毛の原因が分かった上で受けてみたいと思われる治療があれば、クリニックの医師と良く相談した上で、推奨どの低い治療を受けてみるのもよいでしょう。推奨度が低いからといって安全性に問題があるというわけではありませんので、ガイドラインの評価ばかりを気にせずに、これらを指標として参考にしながら、複数の治療を組み合わせたり、試して経過観察をするなどの工夫をしてみましょう。

推奨度C1のサイトプリン・ペンタデカン外用とは

男性にとって薄毛の悩みは大変深刻なものです、特に20代、30代といった若い世代の方にとっての薄毛はかなり周りの目を気にする必要なども出てくるため、できれば早めに解決しておきたい悩みの一つなのではないでしょうか、年齢の高い方になってくると次第に薄毛の方も年齢に応じて増えてくるため、あまり気にする必要もないという方も多いようですが、若い世代であるとそうも言えません、年相応に髪形などにも気を使っていきたいと考えている方であればあるほど、この薄毛という問題はとても深刻なものになっていくのです。この薄毛の問題を解決するに当たっては、AGA治療などによるAGA治療薬を服用することによってホルモンなどに働きかけ、毛根をまた元気にして薄毛の問題を解決させる方法があります、そのAGA、つまり男性型脱毛症に関しては治療方針として日本皮膚科学会が定めている男性型脱毛症診療ガイドラインというものがあり、その構造としてはそれぞれの治療法に対して効果や推奨度などに応じてA、B、C1、C2、Dの5段階が定められている、という仕組みになっています。

 

 

その治療方法の一つに、サイトプリン・ペンタデカン外用というものがあります、サイトプリン・ペンタデカン外用とは、市販の育毛剤などにもよく使用されているメジャーな成分ですが、それは裏を返すと誰でも気軽に使うことができるため、効能としては薄いものである、そして有効成分の効き目が本当にあるのかどうかはわからない、ということを意味しています。そのようなものであるからして、推奨度はC1、行うことを考慮してもよいが十分な根拠がない、という段階に分類されますので、気休め程度の実感を得ることができるかもしれない、ということになるでしょう、ちなみに、このサイトプリン・ペンタデカン外用に関しては、髪の毛の主成分であるケラチンに対して働きかけを行い、発毛を促進するということが言われています。

 

 

このように市販の育毛剤などを使用することによって発毛を促す、という方法も薄毛の解消のためには大事なことなのかもしれませんが、せっかく専門の医療機関があるのですからそこへ受診した際には別のもっと効果的な方法があればそれを使いたいと考えるのではないでしょうか、その男性型脱毛症診療ガイドラインによりますと、推奨度Aに分類されているのはフィナステリド内服とミノキシジル外用です。このうち前者のフィナステリド内服に関しては、おすすめできるのは男性のみとなっています、これは、女性に対しては強すぎる副作用が発生する可能性があるため、あまり使用をすすめることができないからという理由になっています。ちなみに後者のミノキシジルに関してはリアップやロゲインといったものの主成分であり、こちらに関しては性別に関係なく誰に対してもおすすめできる成分として治療に使用されています。

 

 

薄毛に悩む方にとっては、専門医の治療を受けることによってその薄毛の問題を少しでも解消できるように考えているところだと思います、専門医の指導による治療を行っても、実際にその成果があらわれるか、そしてその効果が大きなものかということに関しては個人差があるためにどうしてもひとまとめにして話すことができないものであるのです、しかし、何も動かないよりはできることを少しでも多く行ってその悩みの解消につとめていくということが重要であると思われますし、一朝一夕でこれらの問題は解決するものでもありません。ですから、気長に取り組んでいって徐々にその改善を実感できるようにしていくことが大切です。今現在薄毛に悩んでいる方は、ぜひ一度専門医の診断を受けてみるとよいでしょう。

推奨度C2とされるセファランチン外用とは

世の中には薄毛症状で悩んでいる人が数多く存在しており、とりわけ男性の中には発症率が高く、その原因となるものにも様々なことが考えられます。例えばストレスや睡眠不足、食生活などの生活習慣からくるものもありますし、また一方では何らかの内的疾患が原因となっているケースもあり、さらに最近特に注目を集めているのが男性型脱毛症の頭文字を取ったAGAという病気で、これは男性ホルモンが過剰に働くことで頭髪の成長を妨げる物質が大量に分泌されて、抜け毛や薄毛を助長していくといった結果を引き起こすものです。これを治療するにあたっては頭髪の発毛や育毛を妨げる物質の分泌を抑え、頭皮の血行を改善していく必要性があります。

 

 

これらのAGAの治療法としては、まず日本皮膚科学会が2010年に有効な知識を定めた男性型脱毛症診療ガイドラインの中に患者がまず基礎知識として把握しておくべき事柄が記載されてあるので、治療の際にも参考になって大変便利です。おおよその治療法としてはミノキシジルやプロペシアといった錠剤を服用することで、ミノキシジルは頭皮の毛細血管の血流を改善して頭皮の成長に欠かすことの出来ない栄養分をよりよく運搬するのを促し、なおかつプロペシアは男性ホルモンの過剰な働きを抑えて、頭髪の成長を阻害する物質が出るのを極力抑えます。

 

 

しかしながら、AGA治療薬としてはこれらのプロペシアやミノキシジルの他にも様々な種類のものが存在しています。たとえばセファランチン外用とは、ツヅラフジ科に属するタマサキツヅラフジの根っこの部分から抽出したアルカロイドという有効成分を含んだ医薬品であり、血流促進や免疫機能増強、造血機能改善、そして抗アレルギー作用などがあると言われており、主に円形脱毛症や白血球減少症などの治療において効果のあるものとして成人男性だと一日に一錠から二錠程度の服用が指導されています。

 

 

こと毛髪に関することで言うならば、これを服用することによって末梢血管が拡張され、毛母細胞が必要とする栄養分が血液を通じて十分に補われるのを手助けするという仕組みを持っており、こうして血行を改善して毛根に栄養分を行き渡らせることで円形脱毛症のみならず、薄毛を生み出す構造の改善にも効果があるとして見られているのです。

 

 

ただし、肝心の男性型脱毛症ガイドラインにおいてこのセファランチン外用とは推奨度C2という評価を下されており、これは「根拠がないので勧められない」という主旨を示しているものです。臨床試験によるデータによって効果ありと判断するに足る根拠が十分に集まっていないことが原因とされており、はたしてこの薬品が男性型脱毛症に本当に効くものなのか、あるいは円形脱毛症のみにしか効果をもたらすことのないものであるのかは、今後の医学が導く出す答えを待つ必要がありそうです。

 

 

とりわけ注意しておかなければならないのは副作用についてであり、安全性の高さは認められながらも、胃に不快感を持ったり、食欲が乏しくなったり、それがひどくなると吐き気をもよおしたりするケースもあり、さらに女性などでも妊娠中や乳児への授乳中であれば医師への相談が必要な薬品となっています。ちなみにこのセファランチン外用は個人輸入などは一切できず、医師の診断にもとづいて処方される医薬品となっているので取り扱いや処方された際にもきちんと用法を守って服用する必要があります。

 

 

ともあれ、まずは専門の医師による詳しい触診や問診、カウンセリングを受けた上で、プロペシアやミノキシジルを始めとする推奨された医薬品を試した上で、それでも発毛や育毛が認められないケースにおいてあくまで医師との合意の上で使用してみることが望ましいでしょう。

C1レベルとケトコナゾール外用とは何か

日本皮膚科学会が発表した男性型脱毛症のガイドラインが有ります。これは男性型脱毛症診療ガイドラインと呼ばれるもので、治療をこれから受ける人などの役立つ情報となっており、育毛剤や治療薬などを利用する場合に事前に情報入手をしたい時などに役立つものとなります。男性型脱毛症診療ガイドラインには5段階評価と言うものがあり、A、B、C1、C2、Dと言う5つのレベル基準が設けられているのです。
Aは行うよう強く勧められるもので、ミノキシジルなどの育毛剤、フィナステリドなどの治療薬などが推奨されているのです。因みに、フィナステリドと言うのは男性型脱毛症の薄毛の症状を引き起こしているDHTを抑制させるための医薬品でもある、プロペシアに含まれている主成分であり、フィナステリドは男性型脱毛症の治療薬としての効果は有るものの、他の薄毛や女性の薄毛には効果が無く、しかも女性がフィナステリドを利用する事で多大なる副作用が有ることからも注意が必要だと言われているのです。
Bと言うのは行う事を勧められると言う推奨度であり、C1は行う事を考慮しても良いが、十分な根拠が無いと言われている推奨度、根拠がないので勧められないと言われている推奨度、そしてDと言うのは行わないよう勧められると言われている推奨度で、先ほど説明を行ったフィナステリドは女性に対しての使用は勧められないと言う推奨度になっているのが特徴なのです。C1と言う推奨度は、行う事を考慮しても良いけれども、十分な根拠が無いと言うレベルになるのですが、C1のレベルに含まれる医薬品と言うものには、アデノシンを初め、t-フラバノン、塩化カルプロニウム、サイトプリンとペンタデカン、ケトコナゾールなどの種類が有ります。薄毛に悩む人の中には、これらの名称を耳にしたり、目にしたことが有ると言う人も多いものなのですが、男性型脱毛症診療ガイドラインの中では十分な根拠が無いとしており、効果は使って見ないと解らないと言う評価を下しているレベルでもあるのです。

 

 

因みに、ケトコナゾール外用とはどのような医薬品成分であるのか、有効成分はどのようなものであるのかです。ケトコナゾール外用は真菌を殺菌するための塗り薬で、白癬(水虫)、カンジダ症などの治療に利用される医薬品だと言いますが、この医薬品を使う事で男性型脱毛症の薄毛の症状を抑制する事が可能であり、男性症例に対する外用薬の治療法の一つとして男性型脱毛症診療ガイドラインの中では推奨されていますが、女性に対する有効性においては不明となっているのが特徴です。因みに、カンジダ症はイースト感染症と呼ばれる感染症で、カンジダ属菌を原因とする真菌症の一つだと言います。なお、薬として処方されるだけでなく、いわゆるスカルプシャンプーの中でも薬用コラージュフルフルシャンプーにも、効果はやや薬に劣りますが、同様の成分が含まれており、こちらであれば手ごろにドラッグストアなどで手に入れることが出来ます。
男性型脱毛症の特徴の一つに薄毛になるのは男性のみと言う事が挙げられるのですが、これは男性と女性とでの薄毛の症状を引き起こす構造や仕組みと言う物が異なるからなのです。男性型脱毛症の薄毛が起きる仕組みと言うのは遺伝子が要因をしており、遺伝子の検査を受ける事で症状を特定できるのが特徴であり、専門クリニックでの血液検査やDHT検査を受ける事で男性型脱毛症の症状を特定させることが出来るようになっています。男性ホルモンの一つにテストステロンと呼ばれるホルモンがありますが、体内に存在している酵素の一種となる5αリダクターゼにより、テストステロンがDHTに変化をすることで、DHTがヘアサイクルを乱し薄毛の症状を起こすと言う仕組みになるのです。DHTは、髪の毛に対して有害と言われるタンパク質を作り出す性質があり、タンパク質が作られることで、毛母細胞を死滅させてしまうことで、ヘアサイクルの成長期を3~5年と言う期間を3か月ほどの短い期間に変えてしまうのです。

ガイドラインでAに位置するフィナステリド内服とは

男性型脱毛症診療ガイドラインとは、日本皮膚科学会が男性型脱毛症(AGA)治療の有効治療方法や仕組み、構造などを記したもので、このガイドラインには治療方法に対して5段階の推奨度が示されているので、そのため、このガイドラインを見れば有効な治療方法を知ることができますし、今治療を受けている方はその治療がどのくらい有効なものかを知ることができます。このガイドラインで最高ランクのAの位置づけにあるのがフィナステリド内服があり、このフィナステリド内服とは、5α-リダクターゼの抑制に効果のある有効成分を含んだフィナステリドを服用するということで、このフィナステリドを配合した薬は多く販売され、プロペシア・フィンペシア・エフペシア・プロスカー・フィンカーなどといった薬はこの成分を配合された商品です。

2006年頃にはフィナステリドは日本を含め世界60ヵ国以上でAGA治療薬として承認され、世界中の男性が薄毛治療薬として用いられている最もポピュラーなAGA治療薬といえます。

プロペシア(フィナステリド)の効果や副作用について

5α-リダクターゼとは、この男性型脱毛症の原因となるDTH(ジヒドロテストステロン)を作り出す物質で、この物質を抑制することで原因となるDTHの生成を抑制できることからこの男性型脱毛症には有効な手段とされ、このフィナステリドを服用することで男性型脱毛症の進行を止められることは十分に確認され、しっかりと効果が期待できますが、この薬で期待できるのは進行を止めることであり、発毛が期待できるわけではありません。そのため、この薬による治療を受ける場合には早めの治療が最適で、早めに治療を受けることで進行を止めることができ発毛が期待できなくても十分に効果が実感できます。
この薬による副作用は少ないとされています。このフィナステリドは元々前立腺肥大の薬として開発された薬で、前立腺肥大の薬と使用される場合とこの男性型脱毛症として使用される薬とでは同じ成分でも量が違い、前立腺肥大で起こる副作用は少ないとされています。

 
この薬での副作用としては、勃起不全や性欲減退、精子減少などといったことが報告されていますが、この報告のほとんどが前立腺肥大で使用している薬に対しての副作用とされています。その他の注意点としては、この薬の服用を中止すると進行がまた始まってしまうという点で、この薬を服用することで進行を止めることができるのですが、進行が止まったからといって服用を止めてしまうとまた進行がはじまることになります。

このように、男性型脱毛症の特効薬といっても過言ではないフィナステリドですが、男性型脱毛症の進行を止めて、期待する発毛をさせるためには時間が必要になります。男性型脱毛症の治療を受ける方は進行だけを止めたいのではなく、発毛も期待して治療を受ける方がほとんどではないでしょうか。その発毛させるためには、この薬でまず男性型脱毛症の症状を止めて、発毛を促すような治療や生活改善が必要になります。生活改善では運動や食事の改善などを行い、血流を促し発毛に必要な栄養をしっかりと摂取することで発毛を促進することができます。

 
発毛を促進させるためには特に血流の改善が大切で、この改善には生活改善がとても重要になり、この薬はその手助けをしてくれるもので、この薬によって進行を止めることによって、発毛を促すための時間を得ることができ期待するような発毛チャンスを得ることができます。男性型脱毛症の症状が進行している状態で、生活改善をして発毛を促進させても効果が半減してしまい、発毛できないと諦めてしまう方も多くいるのではないでしょうか。まずは、この薬で進行を止めながら発毛を促すような治療を行っていくことで大切で、今まで様々なことにチャレンジをして発毛できなかったという方は、病院でこの薬を処方してもらい発毛にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

Bランクに分類されている自毛植毛とは

最近よくAGAという言葉を耳にしますが、それは男性型脱毛症のことです。毛には成長期、退行期、休止期というサイクルがあり、毛母細胞が分裂を始め毛根から生えてきた毛はどんどん成長を続けやがて退行期を迎えて休止期に入るのですが、一本の毛が成長し始めてから抜け落ちるまで通常は4年から6年くらいの期間を要し、成長期が長いほど髪の毛は長く太く成長していきます。ところが薄毛や抜け毛で悩むころは、毛の成長期が短くて十分成長することなく細くて短いうちに抜け落ちてしまうので、短くて細い毛が増えてきたら薄毛になりかけてきているという可能性が高くなってくるのです。薄毛や抜け毛は加齢、生活習慣の乱れやストレス、ヘアケア不足などが考えられますが、男性型脱毛症の多くが男性ホルモンの関係で毛のサイクルが乱れて来て薄毛や抜け毛になってくるものが男性型脱毛症ということです。

 
男性ホルモンのテストステロンはひげや筋肉、生殖器の成長に欠かせないホルモンなのですが、前頭部や頭頂部には、5aリダクターゼという酵素があり、それがジヒドロテストステロンというホルモンに変えてしまい、そんホルモンが毛髪の働きを抑制するために毛が成長しなくなるという仕組みになっているのです。生え際から薄毛が進行して来る、頭頂部が薄くなってくる、シャンプーやブラッシングで抜け毛が目立つようになってくる、抜け毛の中には細くて短い毛が3割以上混ざってくるなどの状態になってくると、それは男性型脱毛症の可能性があるのですが、男性型脱毛症は病院で治療をしてもらうことができるのでい一度専門の病院に行ってみるとよいでしょう。男性型脱毛症の状態は人それぞれで治療方法も個々によって違って来るので治療法はたくさんあります。たとえば有効成分が血管を拡張させて血行が促進され毛髪の成長を促進するために発毛効果があるといわれる「ミノキシジル外用薬」を用いた治療法、抗アレルギー作用がありアレルギーやストレスなどが原因で発症することが多い円形脱毛症の治療に用いられる「セファランチン外用薬」という医薬品での治療法、男性脱毛症の主な原因となるテストステロンというう男性ホルモンを発毛を抑制するジヒドロテストステロンというホルモンに変化させる5aリダクターゼの働きを抑制する効果がある「フィナステリド内服薬」を用いる治療法などたくさんあるのですが、植毛をするという方法もあります。

 
これらのたくさんある治療法の中から自分に合った治療法を見つけることはなかなか難しく迷ってしまうこともあるのですが、「推奨できる」「あまり推奨できない」などと推奨度別に区分されている男性型脱毛症診療ガイドラインというものが日本皮膚科学会から打ち出されました。A、B、C1、C2、DというランクがありAランクが一番推奨度が高くなっていて、ミノキシジル外用薬とフィナステリド内服薬はAランクに分類され強く行うように勧めることができると推奨されています。次に推奨度が高いのは植毛で人工毛はDランクですが、自毛植毛はBランクに分類されています。

 
自毛植毛とは自分の後頭部から側頭部にかけての髪の毛を薄毛が気になる部分に移植をするという方法です。後頭部から側頭部は男性ホルモンの影響を受けにくいので薄毛になりにくく、正常な毛サイクルの状態の健康な毛が生えているので、その健康な毛髪組織をそのままの構造で薄毛の部分に移植することで男性ホルモンの影響を受けることなく後頭部と同じ毛が生えてくるのです。自分の毛髪組織を移植することで、体質や移植範囲によって個人差はありますが副作用の心配は少なく定着率も高くなります。
このようなことから推奨されている自毛植毛なのです。

ガイドラインでD判定の人工毛植毛とは

ホルモンバランスの乱れが原因で発症するAGAは、男性ホルモンが髪の毛に進入することにより、異なる成分に変化して、正常な育毛や発毛のメカニズムを阻害すると共に、ヘアサイクルを短くして、髪の毛の細胞分裂の限界を早める進行性の薄毛です。このAGAに関する治療はさまざまなものがありますが、中には人によってあまり効果が見られない治療、危険を伴う治療なども存在していますので、医療的な観点から発毛に効果があるとされる治療法で、どういった評価がなされているかを判断するためのガイドラインが必要となります。

 

 

男性型脱毛症診療ガイドラインとしては、日本皮膚科学会が発表している発毛治療に関するガイドラインが良く参考にされており、指標ともなっています。日本皮膚科学会と毛髪科学研究会が共同で作成していますので信頼性が高く、推奨度のランクも記載されていますので、これを指標として治療に当たっている医師も少なくありません。このガイドラインでの推奨度の分類は、Aで行うように強く勧められる治療、Bで行うよう勧められる、C1が行うことを考慮してもよいが、十分な根拠がない、C2が根拠がないので勧められない、Dは行わないよう勧められる治療ということになっています。これらの推奨度は、発毛の効果が実際に期待できるか、治療の仕組みや使われる道具などの構造、薬の有効成分、副作用の有無、治療を行ったことによる具体的な作用などを調査して判断していますので、実際にAGAが改善できたかという実感だけでなく、安心して治療を受けられるかという判断をするときにも役立ちます。
AGAの治療では、飲み薬や塗り薬、カクテル注射、再生医療などが良く知られていますが、このほかに頭皮に毛髪を移植する植毛も行われています。体質改善による抜け毛の防止や発毛の促進には時間がかかりますので、植毛で短時間に改善させたいという希望者に行っていますが、自毛植毛の場合には推奨度はBですが、人工毛植毛の場合にはDになっています。人工毛植毛とは、合成繊維などを使用して作成した人工の毛髪を頭皮に植毛する治療法で、自毛植毛ができるほど毛髪が残っていない人などに良く利用されており、見た目には髪の毛の色や太さなど、本来の髪の毛とそれほど大きな違いがないように見られますが、アレルギーを引き起こす可能性があること、自毛植毛のように定着して髪の毛が伸びたり増える可能性が一切ないこと、一定期間経過したら自然に抜け落ちていくため、一時的な治療にしかならないことなどが特徴です。治療として行ってはいけないというものではありませんが、一時的な措置としては手術になりますので痛みや費用が高額になることなどが懸念事項として挙げられますし、担当医師とよく相談してから行うと良いでしょう。

 

 

ちなみに、ガイドラインではやはり投薬による治療の方が確実性が高いという判断がなされていますが、原因がホルモンバランスの乱れということもあり、男性には使うことができるホルモンの調整作用のある薬剤も、女性には使えないなどいくつか注意すべきポイントがあります。また、ガイドラインでは非常に推奨度が高い治療法であっても、個人差がありますし、人によっては全く効果が見られない可能性もありますので、最終的には検査を行って、医師と相談した上でどういった治療をするかを決めていく必要があります。そのためにも、症例数が多く、実際に利用した人からの評価も高いクリニックを見つけ出して、そこで自分が受けたいと希望している治療が受けられるかを確認した上で、カウンセリングの予約を取ってみることをお勧めします。基本的には完全予約制ですので事前に連絡を入れましょう。