C1レベルとケトコナゾール外用とは何か

日本皮膚科学会が発表した男性型脱毛症のガイドラインが有ります。これは男性型脱毛症診療ガイドラインと呼ばれるもので、治療をこれから受ける人などの役立つ情報となっており、育毛剤や治療薬などを利用する場合に事前に情報入手をしたい時などに役立つものとなります。男性型脱毛症診療ガイドラインには5段階評価と言うものがあり、A、B、C1、C2、Dと言う5つのレベル基準が設けられているのです。
Aは行うよう強く勧められるもので、ミノキシジルなどの育毛剤、フィナステリドなどの治療薬などが推奨されているのです。因みに、フィナステリドと言うのは男性型脱毛症の薄毛の症状を引き起こしているDHTを抑制させるための医薬品でもある、プロペシアに含まれている主成分であり、フィナステリドは男性型脱毛症の治療薬としての効果は有るものの、他の薄毛や女性の薄毛には効果が無く、しかも女性がフィナステリドを利用する事で多大なる副作用が有ることからも注意が必要だと言われているのです。
Bと言うのは行う事を勧められると言う推奨度であり、C1は行う事を考慮しても良いが、十分な根拠が無いと言われている推奨度、根拠がないので勧められないと言われている推奨度、そしてDと言うのは行わないよう勧められると言われている推奨度で、先ほど説明を行ったフィナステリドは女性に対しての使用は勧められないと言う推奨度になっているのが特徴なのです。C1と言う推奨度は、行う事を考慮しても良いけれども、十分な根拠が無いと言うレベルになるのですが、C1のレベルに含まれる医薬品と言うものには、アデノシンを初め、t-フラバノン、塩化カルプロニウム、サイトプリンとペンタデカン、ケトコナゾールなどの種類が有ります。薄毛に悩む人の中には、これらの名称を耳にしたり、目にしたことが有ると言う人も多いものなのですが、男性型脱毛症診療ガイドラインの中では十分な根拠が無いとしており、効果は使って見ないと解らないと言う評価を下しているレベルでもあるのです。

 

 

因みに、ケトコナゾール外用とはどのような医薬品成分であるのか、有効成分はどのようなものであるのかです。ケトコナゾール外用は真菌を殺菌するための塗り薬で、白癬(水虫)、カンジダ症などの治療に利用される医薬品だと言いますが、この医薬品を使う事で男性型脱毛症の薄毛の症状を抑制する事が可能であり、男性症例に対する外用薬の治療法の一つとして男性型脱毛症診療ガイドラインの中では推奨されていますが、女性に対する有効性においては不明となっているのが特徴です。因みに、カンジダ症はイースト感染症と呼ばれる感染症で、カンジダ属菌を原因とする真菌症の一つだと言います。なお、薬として処方されるだけでなく、いわゆるスカルプシャンプーの中でも薬用コラージュフルフルシャンプーにも、効果はやや薬に劣りますが、同様の成分が含まれており、こちらであれば手ごろにドラッグストアなどで手に入れることが出来ます。
男性型脱毛症の特徴の一つに薄毛になるのは男性のみと言う事が挙げられるのですが、これは男性と女性とでの薄毛の症状を引き起こす構造や仕組みと言う物が異なるからなのです。男性型脱毛症の薄毛が起きる仕組みと言うのは遺伝子が要因をしており、遺伝子の検査を受ける事で症状を特定できるのが特徴であり、専門クリニックでの血液検査やDHT検査を受ける事で男性型脱毛症の症状を特定させることが出来るようになっています。男性ホルモンの一つにテストステロンと呼ばれるホルモンがありますが、体内に存在している酵素の一種となる5αリダクターゼにより、テストステロンがDHTに変化をすることで、DHTがヘアサイクルを乱し薄毛の症状を起こすと言う仕組みになるのです。DHTは、髪の毛に対して有害と言われるタンパク質を作り出す性質があり、タンパク質が作られることで、毛母細胞を死滅させてしまうことで、ヘアサイクルの成長期を3~5年と言う期間を3か月ほどの短い期間に変えてしまうのです。